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402号室の鏡像

あるいはその裏側

いきなり暗い話題もなんだし『AURA』の話をします

AURA ~魔竜院光牙最後の闘い~ (ガガガ文庫)

AURA ~魔竜院光牙最後の闘い~ (ガガガ文庫)

 田中ロミオの『AURA 魔竜院光牙最後の闘い』を観たんですよ。滅茶苦茶面白かったです。
 正直シナリオライターとしての田中ロミオは知っていたんですけど、殆ど作品に触れた事なくてよくわからなかったんですけど、とにかく面白かった。
 思春期の痛みとか現実逃避とか、厨二病の代償とか倒錯行為の理由とかがすっごくリアルに書かれてて、観ていて逃げ出したくなるくらい辛かったんだけど、自分と被ってしまったのが理由なんですよ。
 作中の言葉を少し借りると「努力を放棄して、インスタントな方法で自分を強く見せられるのが厨二病」という自己批判めいた言葉があって、本当だったら勉強とかスポーツを頑張っていれば自分を強化してステップアップ出来るのにも関わらずそれをせずに、「良世界転生だとか前世の自分とか超能力」とか都合のいい設定をつけていきなり自分が強くなるてっとり速い現実逃避手段をしている奴らを端的に指摘していたんです。
 だってさ、言ってしまえばリア充中二病患者なんかいないんじゃないですか。サッカー野球バスケのエースが「我ハ異世界ノ転生者ナリテ……」とか言う訳ないんですよね。せいぜいミサワみたいに「オレだったらエース余裕でなれたぜ?」みたいに尊大に成る位じゃないですか。非モテ!非リア充スクールカースト最底辺者万歳!人生の落伍者よ集え!っていうのを批判して、それでも自分らしく前を向けっていう映画です。
 厨二であることは罪じゃない。現実から逃げる事自体が罪なんだ。
 戦わなきゃ、現実と。
 結果的に暗い話じゃねーか